Adobeの法人・個人プランの違いは?ニーズに合ったプランを選ぼう
2023/07/14
Adobe(アドビ)はPhotoshopやIllustrator、Premiere Proをはじめとしたクリエイター向けソフトウェアを提供しているソフトウェアメーカーです。Acrobatをはじめとして一般的なビジネスシーンで役立つソフトウェアもあるため、いずれかのアドビ製品を利用している企業は多いでしょう。
一方、アドビ製品のライセンス契約には個人版と法人版とがありますが、どちらを選べばよいのかが分からない方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、個人版と法人版の違いを詳しく紹介します。
それぞれの違いを押さえておくことで、どちらを契約すればよいのか判断しやすくなるでしょう。基本的に、企業内でアドビ製品を利用する場合は法人版を契約するのがおすすめです。
Adobeのプランは個人向け・法人向けをラインアップ
アドビ製品のライセンスには、個人の利用を前提とした「個人版」と企業や機関・団体などの利用を前提とした「法人版」がラインアップされています。
ここでは、法人版・個人版の違いを詳しく見ていきましょう。ライセンスの取り扱いや管理面に大きな違いがあるため、きちんと理解した上で自社に適したライセンスを選ぶことが大切です。
【個人向け】個人版
個人版は、その名の通り契約した個人に所有権が与えられるライセンスです。そのため、契約者である社員が他の部署へ異動することになった際、あるいは退社することになったときでもライセンスの所有権を他の社員へ譲渡できません。個人に権利が付与されるため、所有権を有する社員による個人的なソフトウェアの使用を制限することも不可能です。
また、ライセンスに付随するストレージはIDに紐づくため、ストレージに保存されたコンテンツは、個人の所有物となります。企業の機密情報をそのストレージに保存されたとしても、企業がストレージの中身を確認することはできません。
契約や更新をはじめとした管理も個人単位で行う必要があり、企業側で一括管理できない点もデメリットといえるでしょう。
以上のことから、法人として利用するビジネスシーンを考えると、個人版の契約はおすすめできません。予期しないトラブルが発生したり、ライセンスを適切に管理できなくなったりする可能性が高いためです。
【法人向け】法人版
2023年6月時点において、法人向けのライセンスには「グループ版」と「エンタープライズ版」が用意されています。それぞれの特徴は以下の通りです。
- ・グループ版:100人までの小規模~中規模な企業で利用するのに向いているライセンス
- ・エンタープライズ版:大規模な企業やより高いセキュリティーレベルを求める企業での利用に向いているライセンス
エンタープライズ版は、保管データを暗号化したり専用の暗号化キーを利用できたりするなど、より高度なセキュリティーを備えています。エキスパートサポートと呼ばれる手厚いサポートを無制限で受けられるのも魅力といえるでしょう。
自社でアドビ製品をどのように利用するか、どの程度のセキュリティーレベルを求めるかを吟味し、適したライセンスを選ぶことが大切です。
Adobeの法人・個人プランの主な違い
個人版と法人版には、根本的な違いがいくつかあります。違いをきちんと理解せずに契約すると後悔する可能性が高いため、導入前にひと通りチェックしておきましょう。
ここでは、「所有権」「管理面」「サポート面」の観点から個人版と法人版の違いを詳しく紹介します。状況に応じてライセンスの使用者を変更したい、ライセンスを一括で管理したい場合には法人版を契約したほうがよいでしょう。
ライセンスとストレージの所有者が異なる
個人版と法人版では、ライセンスおよびストレージ内に保管したアセットの所有者が異なります。
個人版であれば、両者の所有権を有するのは契約した個人です。個人版はライセンスの譲渡が認められていないため、人事異動や退社時の引き継ぎで支障が発生することも考えられます。状況によっては、ストレージ内のアセットを企業側で回収するのが難しくなることもあるでしょう。
一方、法人向けのグループ版やエンタープライズ版を契約した場合、両者の所有権は法人が有します。法人版であればエンタープライズストレージモデルがあるため、全社的にストレージを共有して利用できます。所有権も法人にあるため、使用者を変更したりアセットを引き継いだりするのが容易です。
法人版は複数のライセンスを一括管理できる
法人版を契約したユーザーは、Admin Consoleという管理ツールを利用できます。これを利用すれば所有するライセンスを一括管理でき、ライセンスを付け替えたりストレージを管理したりするのが容易です。
大人数でビジネスを進める企業においては、社員の異動に応じてフレキシブルにライセンスを付け替えられる体制を整えることは欠かせません。ライセンス管理が容易になることを考えると、法人版を契約するメリットは大きいといえるでしょう。
より手厚いサポートを受けられる
個人版と比較してより手厚いサポートを受けられるのも、法人版を契約する魅力のひとつです。たとえば、法人版の契約者はトラブルが発生した際にアドビカスタマーケアからチャットによるサポートを受けられます。
他にも、エキスパートセッションと呼ばれる電話サポートを受けられるのも特徴です。エキスパートセッションでは必要に応じて画面共有を活用しながら必要なサポートを受けられるため、複雑な操作を理解しやすくなるでしょう。
グループ版の契約者は1ライセンスあたり年2回、エンタープライズ版の契約者は無制限でエキスパートセッションを利用できます。
法人の場合は、法人版を購入したほうがよい
セキュリティー面や管理面を考えると、法人としてアドビ製品を利用する場合はグループ版やエンタープライズ版といった法人版を契約するのがおすすめです。
ここでは、法人ユーザーが個人版を利用するとどのようなリスクが発生するのか解説します。ビジネスにおいて不要なリスクを抱えないようにするためにも、法人版を契約しましょう。
セキュリティーリスク
個人版の場合、ライセンスの所有者は契約した本人です。そのため、企業側にはアドビ製品のプライベートな利用を制限する権利はありません。
また、ストレージに保存したアセットも個人の所有物です。個人所有のストレージを機密情報の保管や送受信に利用すると、セキュリティー面で大きなリスクを抱えることになるでしょう。企業側で管理できなくなるため、情報漏えいの引き金になったり誤消去でデータが失われたりすることも考えられます。
それに対して法人版では、ライセンスやストレージの管理を企業で行うことが可能です。適切に管理することで情報漏えいをはじめとした予期しないトラブルのリスクを減らせるため、企業全体でアドビ製品を利用する場合は法人版を契約したほうがよいでしょう。
ライセンス管理
業務で個人版のライセンスを利用していると、使用するユーザーを変更したい場合に対応ができません。個人版のライセンスは付け替えや譲渡が認められていないためです。
人事異動や退社に伴って不要になったライセンスを解約し、新たにライセンスを契約する手続きをしなければならないのは大きな手間といわざるを得ません。企業としてライセンスを管理できないこともデメリットのひとつです。
ライセンス規約への抵触
アドビでは、個人版の利用規約で「他のユーザーが所持するデバイスにインストールすること」を禁止しています。そのため、個人版を契約した状態で、当該ライセンスに紐付くソフトウェアを企業が所有しているPCにインストールすることは契約違反です。
場合によってはアドビ製品の利用を拒否されたり、損害賠償を請求されたりする可能性があります。企業所有のPCにインストールするのであれば、法人版を契約しましょう。
Adobeの法人ライセンスをご検討中の方はシステナへ
企業でアドビ製品を利用する際には法人版を契約するのが基本です。しかし法人版にはグループ版とエンタープライズ版の2種類があり、自社に合ったライセンスを選ぶのが難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
最適なプランの選び方が分からない場合には、アドビ製品の導入をトータルでサポートしているシステナにご相談ください。
最適なプランをご提案
システナにはアドビ製品を専門に担当しているスタッフが在籍しており、各企業の状況や要望、利用環境に応じて最適な導入方法を提案しています。自社の用途に適したアドビ製品はどれか、どのタイプの法人版を契約すればよいか、ライセンス数をいくつにすればよいかなど、迷っていることがある方は一度お問い合わせください。
導入前に一度ご相談いただくことで、手間や無駄なコストをかけずにアドビ製品を導入できるようになります。
導入をトータルサポート
システナでは導入前のヒアリングやプランの提案だけでなく、導入後の運用サポートも提供しています。運用に必要なPCやタブレット、周辺機器などのハードウェアに関する提案も可能です。アドビ製品の導入と併せてハードウェアの更新を検討している方も、ぜひ一度システナにお問い合わせください。
また、更新時期に合わせたライセンスや利用製品の見直しもサポートしています。アドビ製品に関するトータルサポートを提供しているため、不安やお悩みを抱えている方もご相談ください。
文書業務もデジタル化できる
アドビ製品の中には、PDFを取り扱うためのソフトウェアである「Acrobat」も含まれます。Acrobatを利用すれば社内に存在する多くの書類をPDFにして保管できるため、ペーパーレス化を推進することも可能です。
AcrobatはPDFの作成・閲覧・編集に利用できるだけでなく、作成した文書に電子署名(電子サイン)を付与できるのも特徴のひとつといえます。電子署名(電子サイン)を活用することで書類に押印する手間が省け、より一層ペーパーレス化を推進できるでしょう。
システナではAcrobatの導入・運用もサポートしています。ペーパーレス化を推進しようと考えているものの、問題に直面して困っている方はぜひご相談ください。
まとめ
アドビ製品を利用するために必要なライセンスは、大きく個人版と法人版に分けられます。個人版はライセンスの付け替えや譲渡が認められていなかったり、企業でまとめて管理できなかったりするため、企業で利用するのであれば法人版を契約するのがおすすめです。
システナでは、アドビ製品の導入・運用をトータルサポートしています。各社の状況に合わせて適切なソフトウェアやライセンスの種類を提案しているため、アドビ製品の導入をご検討中の方はぜひこの機会にお問い合わせください。