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Adobe Stock個人版を法人が利用するリスクを徹底解説

2023/12/06

企業サイトやSNSなどにインターネット上の写真・イラストを利用する際は、著作権法に注意が必要です。著作権や炎上するなどのリスクの心配もせずに写真を利用したい方もいるのではないでしょうか。

そのような方には、Adobe StockなどのStockフォトサービスの利用がおすすめです。
この記事では、インターネット上の写真・イラストを利用する際の注意点やストック素材を利用するメリット、Adobe Stock個人版の法人利用リスクについて解説します。
Adobe Stockには個人ユーザー向けの個人版と法人向けの法人版の2種類があります。法人が個人版を利用するとさまざまなリスクがあるので注意しましょう。

インターネット上の写真・イラストを利用するときは要注意!

インターネット上の画像を利用する際の注意事項
インターネット上の写真・イラストを利用するときの注意点

企業サイトやSNSの企業アカウントで魅力的な発信を行いたいときは、写真やイラストの利用がおすすめです。写真やイラストはインターネットで検索すれば簡単に見つけることができますが、勝手に保存し、企業サイトやSNSに掲載すると法律違反になるおそれがあります。

「知らなかった」では済まされない問題なので、インターネット上の写真・イラストを利用するときは以下の点に注意しましょう。

画像を勝手に使用するのは著作権法違反

インターネット上にアップされている写真やイラストは、著作物に該当します。著作物は著作権法によってその権利が保護されているため、インターネット上の写真やイラストを著作権者に無断で使用した場合、著作権の侵害となります。

著作権を侵害した場合、著作権法第119条 の規定に基づき、十年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金に処されるおそれがあります。場合によってはこれらが併科されることもあり、社会的・経済的に大きな損失を被ることになります。

また、著作権の侵害を受けた人は、侵害をした人に対して侵害行為の差止請求を初め、損害賠償の請求、不当利得の返還請求、名誉回復などの措置の請求などを行うことが可能です。民事上の請求を受けた場合、賠償金の負担や企業・ブランドイメージの失墜などのリスクを負う可能性があります。

画像を複製・合成することも違法

著作権法では、著作権についてさまざまな権利を持たせています。例えば複製権は、印刷や写真、コピー機などによって著作物を特定の物に複製する権利のことです。

複製権を利用するには、著作権者にあらかじめ複製の許可を得なければなりません。つまり、インターネット上にある写真やイラストを勝手に複製するのは法律違反となります。さらに、複製した写真やイラストを勝手に合成するなどの加工を施すと、その著作物の同一性を保持する権利である同一性保持権の侵害に当たります。他にも、複製した写真やイラストに独自の脚色を加えるなどして、別の著作物を創作した場合は、複製権および翻案権の侵害行為に該当します。

これらの行為はすべて刑事罰および民事上の請求の対象となるので注意が必要です。

写真を安心して利用するためにはストック素材が最適

ストック素材を利用するメリット
写真を安心して利用するためにはストック素材が最適

前述のとおり、インターネット上にアップされている写真やイラストを利用することにはリスクを伴います。そこでおすすめしたいのが、ストック素材の利用です。

ストック素材とは、さまざまなシーンや用途に使われることを前提として用意された素材のことです。
ストック素材には写真やイラストの他、動画や音など複数の素材があり、用途やニーズに応じて選択・利用することができます。ストック素材を利用すれば著作権法の問題を解決できる他、以下のようなメリットを期待できるでしょう。

自社で撮影するよりもコストを削減できる

自社で写真を撮影したり、イラストを制作したりすれば、その著作物の著作権は会社が有することになるため、著作権法違反に抵触する心配はなくなります。ただ、素人が魅力的な写真やイラストを作るのは難しいため、カメラマンやイラストレーターなどのプロに撮影・制作を依頼しなければなりません。

プロに依頼すると撮影費やデザイン費などが掛かるため、コストがかさんでしまいます。ストック素材の利用にもコストは掛かりますが、「月に◯点まで無料で使用可能」といった定額プランを提供しているところもあるため、都度プロに依頼するよりはコストの削減が可能です。また、ストック素材は数ある素材の中からニーズに合ったものを探せばすぐに利用可能なので、時間を省けるところも利点です。

問題が発生したときは提供会社が対応してくれる

ストック素材は権利について処理済みなので、基本的にはトラブルに巻き込まれる心配が少なく利用可能です。ただ、写真の用途によっては、写真に写っている被写体(人)から「その用途に利用するのは許可できない」「名誉毀損だ」などと訴えられるリスクがあります。

例えば、センシティブな内容の商品・サービスを扱っている企業のサイトで写真を使ったら被写体からクレームが入ったなどです。インターネット上で頒布されているフリー素材などを利用した場合、こうした問題が発生したときは原則として自社で処理する必要があり、対応に追われる可能性があります。ストック素材の場合、何かしらの問題が発生したときは素材の提供会社が補償する仕組みになっているため、自社で対応するリスクを軽減可能です。

社内で写真を共有できる

企業サイトやSNSなどに掲載する写真やイラストは、社内で定めたルールのもと、選定・使用することが大切です。しかし、一担当者に写真やイラストの選定を一任していると、どのような素材をどの媒体で使用したのか、といった情報を共有しにくくなります。もしルールから逸脱した写真・イラストが使用された場合、批判や炎上騒動の原因となり、企業やブランドイメージの失墜につながるリスクがあります。

ストック素材を利用すれば、社内で使用した素材を一元管理することが可能となるため、社内のコンプライアンス強化やガバナンスの効いた管理体制の整備に役立つでしょう。

ストック素材を利用するならAdobe Stockがおすすめ!

PCを持つ女性
ストック素材を利用するならAdobe Stock

ストック素材サービスは複数ありますが、中でもおすすめしたいのがAdobeが提供するAdobe Stockです。

Adobe Stockでは、背景やビジネス、人物といった複数のカテゴリの中から選べる写真素材の他、高品質なイラスト素材、ベクター素材、ビデオ素材、オーディオ素材など、多種多様な素材が提供されています。

料金体系はニーズに合わせてサブスクリプションとクレジットパックの2種類から選択可能です。
サブスクリプションの場合、 定額を支払う ことで、毎月 プランに応じた一定数の素材点数をダウンロード することができます。利用しきれなかった点数は、翌月に繰り越すことができます。 定期的かつ継続的に素材を使用する場合は年間払いで サブスクリプションを 利用するの がおすすめです。一方、素材の利用が定期的でない場合は、都度料金を支払うクレジットパックが適しています。必要なクレジット数を購入し、そのクレジットを消化して素材をダウンロードすることができます。クレジットが不足すると、追加でクレジットを購入することができます。
自社に適したプランを選ぶことで、無駄なく素材を利用できるところが特徴です。

Adobe Stock個人版を法人で利用するのはNG?リスクを解説

Adobe Stock個人版を法人で利用する際の注意点
Adobe Stock個人版を法人で利用す際のリスクを解説

Adobe Stockには、個人版と法人版の2種類があります。法人がAdobe Stockの個人版を利用すると、社内で素材を利用する際の利便性が低下したり、トラブルリスクを負ったりする可能性があるので、原則NGとされています。

以下ではAdobe Stock個人版の法人利用リスクを4つのポイントに分けて解説します。

Adobe Stock個人版は従業員個人のみ利用可能

Adobe Stock個人版は、ストックサービスを契約者本人のみが使用することを許諾しています。

例えば、Aという社員がAdobe Stock個人版を利用する場合、例え同じ職場に属する人間であっても、A以外の人物がAdobe Stockサービスを利用することはできません。Adobe Stockからダウンロードした写真やイラストの使用や保存、管理などもAだけに許される権利となるため、ストック素材に関する分担作業が不可能です。もしAが欠勤や休職になった場合、Adobe Stockそのものが利用不可になり、業務が滞る原因となる可能性があります。

他の従業員が利用することは規約違反

Adobe Stock個人版のアカウントを利用し、複数の社員がストックサービスを利用することは規約違反です。

規約違反をすると、Adobe独自の裁量によって、Adobe Stockサービスの利用を一時停止、あるいは終了させられるおそれがあります。この場合、前払いした料金は返金されないので、コストを丸々損してしまうでしょう。社員ごとにAdobe Stock個人版の契約は可能ですが、人数分のコストが掛かるため、利点はありません。

従業員個人が補償の対象になってしまう

Adobe Stockでは、利用した素材を巡って何らかの問題が生じた場合、補償を受けることが可能です。しかし、Adobe Stock個人版を利用した場合、補償対象は利用者である従業員個人に限定されます。

例えばAdobe Stockからダウンロードした写真を企業サイトに掲載したところ、素材の提供者から著作権違反を主張されたようなケースでは、トラブルの当事者は素材提供者と企業になります。従業員個人が当事者でない以上、Adobe Stockの補償は受けられないため、企業自らがトラブルに対応しなければならなくなります。

インターネットから拾ってきたものかどうか判断できない

前述のとおり、Adobe Stock個人版を利用する場合、素材の使用や管理は特定の従業員に一任することになります。すると、その従業員がどこから、どのような素材を入手し、使用したのか判別しにくいです。

インターネットから勝手に拾ってきた画像やイラストを使用した場合、著作権法に抵触し、刑事罰および民事上の請求の対象となるリスクが生じます。たとえ従業員個人が独断で実施したことでも、コンプライアンスの不十分さを指摘され、会社のイメージが著しく損なわれるかもしれません。

会社で利用するならAdobe Stock法人版を利用すべき!

PCを操作する男性
会社で利用するならAdobe Stock法人版を利用しよう

Adobe Stockには個人版の他に、法人向けの法人版が用意されています。法人版には個人版にはない機能やサービスがあるため、企業としてAdobe Stockを利用するのなら、Adobe Stock法人版を利用するのがおすすめです。

以下では企業がAdobe Stock法人版を利用する方がよい理由を3つ説明します。

法人版と個人版の料金は同じ

法人版と個人版では、法人版の方がコストが高そう……と考える人もいるでしょう。しかし、Adobe Stockの場合は法人版と個人版でコストは変わりません。

サブスクリプション、クレジットパック共に、法人版と個人版の料金設定は共通しているため、個人版から法人版に切り替えてもコストの負担が増加する心配はありません。むしろ、法人版には企業の利用に適したサービスが付帯されているため、コストが同じなら法人版を選択した方がお得です。

用途や目的に応じてプランを選択できるのも個人版と変わらないので、切り替えによるデメリットはほぼありません。

会社内で素材を共有できる

Adobe Stock個人版では、契約した従業員個人しか素材の選択、ダウンロード、使用は許諾されていません。一方、Adobe Stock法人版は取得した素材を社内で共有することが可能です。素材の共有は、Adobeが提供しているCreative Cloudアプリを利用すれば簡単に行えます。また、PowerPointにAdobe Stockのアドインをインストールすることでも共有可能です。

素材の共有ができれば、複数の従業員が共同で作業を行うことも可能になり、業務の効率化につながります。

人数制限なく利用できる

Adobe Stock法人版では、契約企業にライセンスが提供されます。その企業に属している従業員であれば、人数制限なくAdobe Stockの素材を利用できるため、素材利用の属人化を防ぐことが可能です。

利用人数が増えても追加料金の発生はありません。包括契約の場合は関連会社も含まれるため、会社や組織全体で素材をフル活用することができます。入退社などでメンバーの入れ替わりがあっても、ライセンスそのものの見直しや再契約などをしなくて済むので、手続きに掛かる手間を省けるところも利点です。

Adobe Stock法人版で安心して素材を利用しよう!

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Adobe Stock法人版で安心して素材を利用しよう

企業サイトやSNSなどにインターネットから拾ってきた写真やイラストを使用すると、著作権法に抵触するおそれがあります。画像を勝手に使用するのはもちろん、複製や合成も違法となるので、写真や画像を安心して使いたい場合はストック素材の利用がおすすめです。

Adobe Stockなら、権利処理済みの写真やイラスト、オーディオなどの素材を定額または都度プランで利用できます。Adobe Stockには個人版と法人版がありますが、会社で利用する場合は人数制限がなく、かつ素材の共有が可能な法人版が適しているでしょう。会社がAdobe Stock個人版を利用すると、共有不可や規約違反、補償対象外などのリスクがあるので注意しましょう。

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